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チベット人の”正当”かつ”正統”な抗議活動について


NHKをはじめとした日本のメディアが、やっと、中共に対するチベット人の抗議活動とその弾圧ぶりを報道し始めましたね。国際社会が一連の事件を”中共による不当な弾圧行動”と完全に見定めるまで適度に沈黙してたんでしょう。
何ともご立派な”ジャーナリズム”ぶりです。

メディアが現象として”チベット暴動(riot)”と呼ぶのは致し方ないとは云え、この事件はチベット人の”正当”かつ”正統”な抗議活動(protests)であることを念頭に置いた報道に心掛けてもらいたいと思いますけど、まぁ無理かな?

ダライ・ラマ猊下は1999年、CNNのラリー・キングのインタビューに答えて、中共によるチベット併合は”culture(cultural) genocide(文化的大量殺戮)”にまで及んでいると答えていました(ダライラマ法王ニューミレニアムインタビュー)。
こうしたダライ・ラマ猊下の言説に対して、生温いという批判があるようです。
確かに私もそう思いますが、我々一般人と違ってお立場のある猊下のこと、本音を公言してしまえば、更に締め付けが厳しくなって物理的に葬られてしまう可能性だってあります。
言外の意味を汲み取るべきかと思います。
そう云えば、”今回の抗議活動は生温い猊下に反発した人達が主導して行っている”と述べていた人をネット上で見かけたのですが、何方のブログだったのか、今ちょっと思い出せません。

しかし、この”cultural genocide”と云うワードは直接的な人間への虐殺を指しているわけではありませんが、ある意味、単に”genocide”と言うよりも、”侵略”というものの本質(恐ろしさ)を形容するには好適な言葉と言えます。
被侵略国の文化や伝統を根本から否定・破壊し、侵略国のそれを強要し、同化させることが”侵略”の本質だとすれば、中共はチベットを、まさしく”侵略”してます。しかも、民族浄化のおまけ付きで。

これに対して、チベット人(僧侶)が自由な言論や自治権を求めて、あくまで平和的に”protest”を行うことは当然の権利であり、それを無慈悲に弾圧・統制する中国と云う国は本当に恐ろしい国家です。
参照:
ペマ・ギャルボ氏ブログ緊急声明 3・15ラサ抗議行動への武力弾圧について

また、至極当然に北京五輪のボイコット話が出るわけですけど、当のIOC ジャック・ロゲ会長・・・アスリートを単に傷付けるだけとしてボイコットを否定したそうですOlympics chief rejects boycott over Tibet)。参加選手の精神的ショックに上手いこと託(かこつ)けた狡賢い理由を考えたものですが、こんな非人道国家が開催する五輪に、悲劇に目を瞑って出ることの方が余程、不名誉なことだと思うんですがね。
政治とスポーツは切り離して考えよ!なんて言説、一体誰が言いだしたんでしょうか?

いやはや、その中国様ですけど、一光年くらいはあろうかと思われる分厚い面の皮でこんなこと言ってるんですね。

ラサではこのほど、ごく少数の人間が殴る・壊す・奪う・焼くなどの破壊活動を行い、人民大衆の生命や財産の安全に危害が加えられるという事件が起こった。これがダライラマ集団の組織的で計画的なたくらみであることを示す証拠は十分あり、チベット各民族の民衆の間でも強い怒りと厳しい非難を引き起こしている。
チベット自治区責任者、ラサでの騒乱についてコメント:人民報日本語版より)

引き続いて、同じ口が

中国憲法には国民の言論の自由を含む国民の権利に関する20数項目が明確に規定されている中国国民には意見を自由に発言する権利がある:人民報日本語版より)

だそうです。
我々が今まで見てきたこと、聞いてきたこと、全てイリュージョンだそうです、あ~そうですか!?
いや待てよ、「国民の言論の自由」・・・と云うことは、チベット人は国民ではないな、別に「他人の民事上の権利を侵害」したわけでもないわけで。
と云うわけで、中国共産党は統治権を何ら有しないチベットという別の国の人間を弾圧していることを認めてしまいました。

言ってて悲しくなるような皮肉はさておき、去年、私は今や”はてサ”のアイドル的存在になられた”ワシさんブログ”で妙な議論に巻き込まれました。そこで、私のチベットに対する認識を述べてますので、それを紹介させていただきます。

ワシさんが以下のようなエントリーをされました。
【中国】06年チベット経済が大幅成長、民間投資73%増

まぁこれは、チベット経済が中国様のお蔭で成長したことを述べた記事に対してツッコミを入れたエントリーだったのですが、それに対し、”通りすがりの日本人”と自称する変な人が「それって、昔の日本が朝鮮に対してやったことと同じだよね」と、いわゆる因縁を付けてきたわけです。この手の因縁の付け方は日本”サヨク”の常套手段です。
それで、結構なコメント数でもって、ケンケンガクガクの言い合いになったわけです。
私も少しばかりの参戦をしました。

日韓併合と中共の言うチベット併合の、何処が違うのか?
この違いこそが、”侵略”と”併合”の本質的差異でしょう。
日韓併合を非難することはどうぞおやりなさい、その代わり、単にネット右翼的言論を馬鹿にする為だけに安易なメタ化(相対化)でもって、中共批判を封殺するような下らない言説を撒き散らすな!と言いたかったわけです。
以下、当時の愚考を、ちょっと長いですけど引用して終わりにします。

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それで私の意見ですが、やはりチベット侵略と過去の日韓併合を同列に語るのには無理があるかと思います。
朝鮮側から観た日韓併合の強制性や民族主義の否定強要についての歴史観を日本人としてあれこれ云う資格はないと思いますが、その当時の国際法に照らし合わせれば、1910年の「韓国併合についての日韓条約」は合法との見方が多勢を占めていることはご存じのことと思います。
貴方の仰るように、朝鮮も日清戦争に勝利した日本が下関条約によって清国に独立を認めさせておいて、最終的には併合してしまった経緯については双方言い分があるかとは思いますが、その併合自体に国際法的違法性はないと思っております。
ところが、中共の云うチベット解放については、その支配の根拠となる1951年の「17ヶ条協定」調印の際に中共は明白な国際法違反をやらかしてますね。北京に派遣されたチベット代表団は軟禁状態に置かれ、脅迫と恫喝の下に調印を強制されたことはよく知られた事です。こうした国の代表者を強制によって締結された条約は、国際慣習法から観て明らかに無効であり、それを明文化した「条約法に関するウィーン条約」でも禁止された行為です(これは事後法の適用(遡及)になりますが)。

国際法的規則に則って行った日韓併合とそれを無視して強引に行ったチベット解放とは、この一点のみを観ても異なるレイヤーのお話ではないでしょうか。 勿論、日本の朝鮮に対する行為に人道面や倫理面、または民族自決主義的観点で批判されれば、聞く耳は持っているつもりです。
また、これは大いに異論があろうかとは思いますが、日韓併合は良くも悪くも過ぎ去った過去であるのに対し、チベット問題はその過去をよく知り得る立場である中共が、敢えて行っている現在進行形の行為であることは、時系列的に観て非常に重要なポイントであると思ってます。だからこそ、中共の行為を糾弾する必要があるわけです。

また、貴方の仰ったチベットの虐殺人数のご意見について・・・
ワシさんの仰る虐殺数120万人はご存じのようにチベット亡命政府の発表でもあるわけで、その内訳もそのページに書いてあります(ここでは虐殺ではなく、きちんと死者数と書いてあります)。また、人口も600万人いたことが違うページに以下のように書いてありますね。

「1959年、チベットの人口は600万人であった。これは、チベットの国土が日本の6倍であるにも関わらず、人口は日本の20分の1であることを意味している。初期の近代歴史家は、チベット人口の大部分は「ラマ」(僧と尼)であったと述べている。正確なチベット公式記録によると、1959年には約59万9千人の僧と尼がチベットにいた。つまり、実際には僧と尼の数はチベット全人口の10%程度だったのである。」

確かに、最初にある1959年、600万人人口の大元の根拠が書いてありません。しかし、その後で、「初期の近代歴史家は、チベット人口の大部分は「ラマ」(僧と尼)であったと述べている。」と言っているわけで、これを仮に信ずるならば、貴方の仰る1931年の統計数字76万人はラマ以外の社会集団を包含していない可能性があるのですが、どうなんでしょうか?
それと同様に言われる1950年の推定人口百万についても、同年に中共政府がチベットに侵攻したときには、「300万チベット人を帝国主義者の弾圧より解放する為、又、中国西部国境線防衛強化の為、人民解放軍のチベット進軍を命令した」と中共自身が宣言してますよね。三倍の開きがありますけど、これを他の社会集団を含めた最低限の数字と観れば、まだこの当時の中共政府の方が良心的な数字を出しているように思われます。
これらを併せると、筆者自身は1950年時の人口は少なくとも100万人を大きく上回るチベット人がいたと考えております。

貴方は南京事件を例にとって中共の数に対する誇張や捏造を指摘しておられました。確かにその通りなんですけど、それを仰るなら、尚更、現在の中共政府の統計数字(2005年時点で人口274万人)も疑ってかかる必要があります。
まぁこうした数論争というのは南京事件でも散々やっているわけですが、恣意的な数字がどうしても入り込むのはお互い様な面がありますね。
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