- 2006.12.18 Monday
- Politics
取り敢えず、新教基法でネガ勢力による悪用が懸念されるところは、第一条(教育の目的)にある「男女の平等」と「他国を尊重し」の二点でしょう。
愛国心云々よりこの二点こそ、必要のない言葉だと思います。すでに日教組をはじめとしたネガさん達はこれらの言葉を如何に「オレ様解釈」するかをご検討のことと思います。
また、自民党内リベラル勢力とオガミヤ勢力にとっても、都合の良い文言であることに相違ないでしょう。
愛国心の項目は「心」もなければ「涵養」もない、ただの愛する「態度」ですから、どうにでも誤魔化せるとの腹づもりなのでしょう。 それより彼らの恐れるのは「不当な支配」に続く文言が
「国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである」
から
「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない」
になったことなんでしょうね。
そういう意味では「不当な支配」と云う変な言葉が残ったものの、この第十六条(教育行政)については曖昧さを排除した点で民主案よりも優れていると思ってます。
民主案(第十八条)には「不当な支配」がありませんが、「民意」や「民主的」等の曖昧トラップがあるわけで、それらが彼らにとって、現行の「不当な支配」以上の意味をもつことは明らかだと思います。
でなければ、旧社会党の残党が巣くう民主党にあって、一見して与党案以上にまともに見える自案を認める道理がないように思えます(参照:民主案には「不当な支配」がない)。
党内左派をやたらと代弁する鳩山由紀夫幹事長がこんなこと(民主・鳩山氏、政権取れば教育基本法再改正)を言うのも、その含みがあるのでしょうね。そもそも、根本理念を謳う教育基本法でいじめや未履修問題を解決しようと思っていること自体、かなりイタイ発想でありますが・・・
渡部恒三氏の方が、余程のこと真っ当なご意見を言われてますね(民主・渡部氏、改正教育基本法案巡る党の対応批判)。
渡部氏の仰るように、民主党の過ちは節操のない野党共闘により、ポジティブな調整機能の役目を忘れてしまったことにあります。「与党案」は生温い!くらいことは言って欲しかったですね。
と云っても、リベラル思想こそが与党へのカウンターコンセプトだと思っている民主さんでは無理な話だとは思いますが・・・今の与党(自民・公明)が新自由主義思想に被れていることくらい知ってるでしょうに。
筆者にとってこの教基法の改正、占領下に制定された教基法を根本的に改めることが出来たという達成感以上に、冒頭に挙げたような新たな危惧を孕んでしまった点において先行き不安な感は拭いきれません。
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- はじめてのかたは、トップページもお読み下さいコメントでも述べたように、愛国心の本