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学位製造工場(ディプロマミル)


散歩道さんのエントリーを観て反射的かつ備忘録的に、このニュース(でたらめな論文で米大学の博士号…33人摘発)についての感想を書いておきます。
仁川地方警察庁は18日、米国ロサンゼルスのP大学にでたらめな論文を提出し、博士学位を取得した33人を摘発、このうち現役および元教授3人、英語スクールの院長1人、事業家2人、芸術系関係者2人を立件した。
また、海外在住または控訴時効(5年)が過ぎた軍法務官、公務員、教授など残り25人のうち、教授4人に対しては該当の大学が処分するよう通達した。

 ソウル某大学の教授であるコ某容疑者(42)は、2003年P大学に入学金と授業料として1万ドルを支払い、3カ月間にインターネットで60単位を履修したあと、既存の論文を組み合わせただけの論文を提出し、博士学位を取得した。博士学位取得まで計半年しかかからなかった。
忠清北道の某大学教授のキム某容疑者(38)も同様の手口で2004年に博士学位を取得し、大邱の某大学の教授だったイ某容疑者(45)も1991年に同じ手口で学位を取得したことが分かった。このほかに立件された容疑者は、1992年12月から2004年7月までに700万-1000万ウォン(約86万円-123万円)を支払い、工学・経営学・文学分野の博士学位を取得した疑いが持たれている。

 警察は「容疑者らのほとんどはP大学に通ったこともなく、自分の名前で書いた論文の内容も知らなかった」とし、「自分の学位論文の題名を英語で書くことすらできない人もいた」と話した。
また、「米国の会計検査院(GAO)はP大学を“ディプロマミル(英:diploma mill、証書工場の意)”に規定しており、米国大学認証機関(GAO)にも登録されていないことが確認された」とした。仁川警察庁のキム・ホンギ捜査2係長は、「海外で博士学位を取得していない場合、韓国で大学教授になることが難しいことから、このような方法でも博士学位を取得しようとする人が多い」と説明した。

このディプロマミル問題は少し前にNHKの特集で見たことがあります。
日本でもP大学ではないですが、I大学なんてのがありますね、某有名UFOディレクターが教授やってたとこですね。今でもやってるんですかね?もっと昔には、特許大学なんてのもありました。
これらの大学は日本で云えば、文科省の認定した大学ではありませんので、当然ながら、そこで得た学位もフォーマルな学位として認定されません。
日本にも、Dr.○パとか、ドクター○松とかの怪しい学位持ちがいますので、偉そうなことは言えませんが、韓国の場合はもっと深刻ですね。

> 「自分の学位論文の題名を英語で書くことすらできない人もいた

これは笑うとこですか?、まさかこれに当たる人は太字で示した某大学の教授じゃあるまいな・・・、そうだとしたら、子供銀行ならぬ子供大学だなぁ。

そういやぁ、日本の有名大学の先生にも、確かI大学で学位を取ったのがいたと聞いたことがあります(真偽は分からず)。現在はちゃんと母校で「工学博士」を取得されていますが、元々そうだったのかは定かではありません(ヒント、エジプト・・・)。
因みに、日本の大学で正式に博士学位を取ると、それが1984年以降なら「国立国会図書館 蔵書検索・申込システム」で検索できるはずです(1983以前も一部検索可)。ただし、ここで検索可になるのは学位論文を提出後、大体一年程度かかります(筆者の場合、一年以上かかりました)。

しかし、大学教員が多いですね。韓国は日本以上の学歴社会らしいですが、こんな教授のいる大学に行っても意味がないような・・・日本もすでに実質、大学全入時代に入ってますから、同じことが云えますが、ここまでは酷くないと思いたいですね。

こういう商売が未だに流行るというのは、博士学位にステータスが残ってるんですかね。学位は正式には「Degree」であって、「License=資格」ではありませんが、実質的にはライセンスの一つに過ぎません。でも、それだけでは食えないことは今も昔も余り変わりません。
学位を「足の裏に付いた米粒」とは、実によく云ったものです。そのココロは・・・「取らないと気持ち悪いが、取っても食えない」、ご存じの方は多いと思いますが一応。

↓ここからはどうでもいい解説ですので、敢えて読んでいただかなくても結構です。

日本の場合はちょっと特殊で、正式な学位取得方法が2種類あります。これ以外の方法で取った学位は全てインチキ学位です(ここで云う大学及び大学院は文科省の認定したものを指します)。

一つは「過程博士(コースドクター)」でこれは欧米と同じ方法です。大学院の博士後期課程に在籍して所定の単位を取得後、博士論文を提出して学位を取得しますが、大抵の場合、博士論文を構成する章には査読(審査)のあるジャーナル(大抵、英文)に投稿した論文を充当する必要があります(コースの場合は大学によっても異なりますが、平均三報程度)。

もう一つは「論文博士(ペーパードクター)」で、日本独自の取得方法です。大学院を経ないで、上記の論文投稿のみで学位を取得する方法です(実は私も・・・)。とは云っても、この場合に要求される論文数はコースよりも当然シビアで最低でも筆頭著者(ファースト・オーサー)の論文が五報以上を必要とする大学が多いです。それと、大学院の後期課程に相当する学力認定試験があります(尤も、形ばかりの場合が多いですが・・・)。

後者の方法はもうすぐ無くなるようです、欧米のシステムに合わせるため、社会人コースの大学院が整備されてきたため、とか云われてますが、実際は大学院の授業料収入を増やすこととその存在意義の堅持が目的なのだと思います。



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