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辛い結果だった「百人斬り」訴訟の高裁判決


「百人斬り競争」訴訟、二審も本社などが勝訴
旧日本軍将校2人が中国で1937年、中国兵を日本刀で殺害した人数を競う「百人斬(ぎ)り競争」をしたとする当時の新聞報道や、後にこの問題を扱った書籍を巡り、2人の遺族が「うそを書かれ名誉を傷つけられた」などと訴えた訴訟の控訴審判決が24日、東京高裁であった。
遺族は毎日新聞社、朝日新聞社などと本多勝一・元朝日新聞記者を相手に出版差し止めや計1200万円の損害賠償などを求めていたが、石川善則裁判長は請求をすべて棄却した一審・東京地裁判決を支持。遺族の控訴を棄却した。遺族側は上告する方針。
 焦点は「何が真実かをめぐって論争を呼ぶような歴史的事実に関する表現が、故人に対する遺族の敬愛追慕の情を違法に侵害したか」だった。
判決は、違法に侵害したと言える前提として「摘示された事実の重要な部分が全くの虚偽であることが必要」との基準を示した。そのうえで、それぞれの記述は全くの虚偽とは言えないと判断。
遺族側の主張を退けた。

この判決は向井・野田両元少尉のご遺族にとって確かに辛い結果であったが,地裁判決以後の経過を観ていれば,ほぼ予想されたことでもある.
正直云って大変悔しいが,結果的に原告側に”東京日日報道(現毎日)が記者(浅海氏)の創作であったと明確に立証”しなければならないという,大変ハードルの高い挙証責任が課せられていたので,負けは確定していたようなものであったと思う.すなわち,裁判所側は名誉を毀損したとする行為の判断基準を,”百人斬りが有ったのか無かったのか(報道の信憑性)”ではなく,”記事が創作であったか否か”に絞っていたということである.
主任弁護士の稲田朋美氏は昨年の地裁判決前に支援集会で”この裁判は飽くまで名誉毀損裁判であるので,史学的判断は避けられるかも”という意の話をなさっていたので,斯くしてその通り,地裁->高裁とその流れで来てしまった(チャンネル桜にて視聴した).裁判所側は端から原告側の求める判断などするつもりはないので,厳しい言い方をすれば,原告側の戦術ミスと指摘されても仕方がないのかもしれない.
ただ裁判所側も以下のようなことをするのはどうだろう?という感はある.



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裁判長が拒否した控訴理由書の最後の部分  平成18年3月3日

法廷開始後間もなく、石川善則裁判長は突然原告控訴理由書の最終頁「三 おわりに」を認めないと発言した。稲田弁護氏の「具体的にどの部分か」の質問に対して裁判長は答えず、控訴理由説明時間を5分と制限した。それでも稲田弁護士は敢えて裁判長が認めなかった頁の主要点を朗読した。
この度稲田弁護士が提出した準備書面を入手したので「裁判長が気に食わなかったと思われる部分」を次の通り私が勝手に推定して抽出してみた。

“判決では立証責任を遺族側に負わせて、遺族等の人権侵害を放置する(見殺しにする)事にした。良識ある日本人なら「日本刀で100人以上の中国人を斬殺」などということが、如何に荒唐無稽な作り話であるかを一瞬にして見抜くことが出来る筈だが、原審の裁判官等はその荒唐無稽さが理解できないくらい目が曇っているのか、それとも名も無い3人の高齢の女性の人権を擁護する判決を書いた場合の社会的影響の大きさを政治的に判断した結果なのか、結果として極めて理不尽な結論を出した。この判決によって虚偽の作り話が大手を振って南京大虐殺の象徴として歴史に残り、遺族等は生涯人権を侵害される。”

“立証責任が遺族側にあると判示しておきながら、立証方法すら奪う暴挙である。証人を抜きにしてどうして立証せよというのであろうか”
(註:証人申請は全部拒否された)
“靖国訴訟では原告の意見陳述、当事者尋問、控訴審で更に意見陳述、憲法学者の証人尋問、沖縄戦現地での原告の意見陳述を許すなど、屋上屋を重ねる審理を行っている。(司法の政治化と非難されるべきであるが)、これと対比しても本件が異常な訴訟指揮であることがわかる。良識ある判決を望む” (註、ほかにもあるが出来るだけ短くした)

向井千恵子氏が朗読を拒否された陳述の一部分同氏が報告会で読まれたものを独断で短くした。
“戦友会でも父は上官として評判が良く、歩兵砲小隊長として最前線で斬り合いなど出来るわけが無く、任務を離れれば軍法会議です。報道は時代劇さながらのチャンバラ記事なのです。誰かが、見たとか・あったとか書いてしまえば嘘でなくなるのでしょうか。「有りもしないことの証明をせよ」と言われても嘘をついている人の反証まではしようがありません。
一審では遺族に対して非常に厳しく嘘であることの証明をしろと言われ143件もの証拠を提出しましたが全く取り上げてもらえませんでした。裁判官の皆様も本多書著の歪曲表現の変遷、60有余年前の検証、軍隊や軍国主義時代の生活など理解困難と思います。
また、昨今の諸事情から中国絡みの裁判は誰も拘わりたくもなく、容易ではないことも承知しています。勇気ある公正な判決を信じます。父たちの汚名を晴らし、遺族も長年の精神的苦痛から解放されることを望んでいます。“

百人斬り訴訟支援室より引用」

確かに,裁判所側のこの訴訟における意図は明確なので,証人申請の拒否は裁判長にとって当然のことだったのかもしれない.また,稲田弁護士による控訴理由書にしても,感情が入りすぎているきらいが有る(非常に理解できるが・・心証を悪くし過ぎです).
だが,引用後半に向井氏が述べるように,裁判所側も面倒なことから逃げて判断基準を狭小化させようとしていると感じた(中共の圧力・陰謀とまでは云えないが).稲田弁護士にしても,これまでのやり取りから先の厳しい判決を予想して,どうせなら言うべき事は今言っておかねばと,思われたのかもしれない.
この判決における歴史事実の認定部分が”思考錯誤掲示板”という被告側応援サイト(南京虐殺肯定サイトでもある)にあったので,以下に引用する.
南京攻略戦当時の戦闘の実態や両少尉の軍隊における任務,1本の日本刀の剛性ないし近代戦争における戦闘武器としての有用性等に照らしても,本件日日記事にある「百人斬り競争」の実体及びその殺傷数について,同記事の内容を信じることはできないのであって,同記事の「百人斬り」の戦闘戦果は甚だ疑わしいものと考えるのが合理的である。
 しかしながら,その競争の内実が本件日日記事の内容とは異なるものであったとしても,次の諸点に照らせば,両少尉が,南京攻略戦において軍務に服する過程で,当時としては,「百人斬り競争」として新聞報道されることに違和感を持たない競争をした事実自体を否定することはできず,本件日日記事の「百人斬り競争」を新聞記者の創作記事であり,全くの虚偽であると認めることはできないというべきである。

こういう判断(赤字部分)をするのなら,どうして原告側の証人申請を却下するのか?しかも挙証責任のハードルまで上げて.たとえ,記事の創作云々のみが判断基準であったとしても,原告側の新たな証言も聞かずに赤字部分を言うのは些か公平性を欠いているのではないかという感は残る.
草莽崛起ーPRIDE OF JAPAN”さんでも,これと同様のことを言っておられた.また,”靖國神社 英霊 日本”さんでは5月2日付の”「百人斬り」冤罪訴訟に関して”で,この訴訟の負けを筋道だって明確に予測しておられた.さらに,”ぼやきくっくり”さんでは,この訴訟の毎日や朝日と並ぶ被告である本多勝一氏について述べておられた.氏に関するくっくりさんの考えに筆者も完全に同意する.
まぁこの裁判は上告されるわけだが,争点がこのまま変わらないのであれば,最高裁であっても結果は暗いように思う.真の問題点というか,彼らの名誉を本当に毀損している所業は間違いなく,くっくりさんの挙げた本多勝一の行ったものであろう.向井・野田両元少尉の行った行為が百人斬りだったかどうかは別の論点として,裁判所にそれを純粋なる戦闘行為であったと納得させるような法廷戦術は採れないものであろうか.筆者は無論,それが捕虜や民間人の据えもの斬りだったなんて信じてはいないが,信じるだけでは当然,裁判は勝てない.
いずれにしても,被告側の出している志々目証言望月手記等のネガティブな史料を何とか突き崩すような証拠・証言を出せない限り,ご遺族が納得のいく結果は得られないことは確かである.今後の高池・稲田両弁護士の奮闘を期待したいと思う.
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追記:
⇒ こんな資料があるのだが,当の毎日新聞はどう釈明しているんですかね?,自分で”事実無根であった”と言っているじゃないか!



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