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筆者には難しい共謀罪法案


トレッキーな方ならご存じであろうが,「Startrek TNG(The Next Generation)」に以下の話がある(”南京玉すだれ”さんより引用).
原題:Justice(邦題:神々からの警告

古代ローマ帝国もしくはエデンの園のような生活をしている惑星「イド」。新たな友好関係を結ぶため乗員を上陸させた。
実は、イドの民に神のように思われている別次元の生命体が支配している惑星だった。この惑星にはいくつかの法律があり、法律違反(犯罪)は罪の程度を問わず全て死刑であった。
取締ゾーンである花壇にボールを追いかけて入ったウェスリー・クラッシャーは、惑星の仲裁人によって死刑にされそうになる。
法は絶対であり、法律を守るからこそ平和があると主張するイドの民。
法を踏みにじるのかと問われる。

そして、ウェスリーの処刑を阻止しようとしたピカード艦長以下は、イドの神(別次元の生命体)と対峙する。

まさに天国のような理想的な暮らしをしている惑星”イド”に,休暇のため降り立ったピカード艦長以下,エンタープライス号乗員.最初は快適な休暇を楽しむが,やがてドクター・クラッシャー(医官)の息子,ウェスリーが単なる花壇進入で死刑の罪に問われてしまう.まったくのばかげた話だ.只,ボールを追いかけて花壇に足を踏み入れただけの話である.
しかし,ここは地球人の常識など通じない異星の地であり,しかも”艦隊の誓い”によって,その星の内政・文化には不干渉を貫かねばならない.そこで,色々な策を講じて減罪を懇願するわけだが,許して貰えない.無理矢理逃げようとするが,イドの神に転送帰艦を阻止されてしまう.
切羽詰まったピカード艦長はイドの神に対して,以下の心を込めた最後の説得を試み,それに神は納得して放免となった話である.
イドの神よ私の声が聞こえるか。いや、それのみならず宇宙の全生命に言いたい。
正義についてこう思うのだ。法が絶対である限り正義は存在し得ない。
この人生自体、例外の連続ではないか。

勿論,単なるSFドラマの1ストーリーである.筆者がスタートレックというSFを好きな理由は多くのSFが暗い未来を語る中で明るい未来,ポジティブな行く末を描いていること,そして時に現代社会の問題を巧妙に取り入れ,さり気なく哲学的な示唆を与えてくれることに尽きる(単純にリアルっぽい未来科学を楽しんでもいますが・・).無論,賛同できかねるものもあるが,上記の言葉はなかなかの至言だと思った.



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筆者は法律の専門家ではないので,以下に書くことはその筋の方からは一笑に付されるかもしれないが,大多数の国民は筆者のようなド素人の思考で世の中を見ていることにご留意いただきたい.異論は承知で敢えて書くが,所詮,法は単なる規則・お約束ごとで,絶対視するようなものではないと思う(いいですか絶対視ですよ,法治主義を否定などしていません).筆者の法理に対する考え方は,基本的にピカード艦長と同じである.正義は法の後にくっついているものではなく,飽くまで正義の後に付随するものであると思っている.そうした思考で以下を述べたい.

皇室典範,人権擁護法案,そして共謀罪.最近は色々な法律が取り沙汰され,それこそ千差万別な解釈が為されている.
特に共謀罪に関する批評は先の人権擁護法とは異なり,思想に関係なく両極からの反対が多い.はっきり云って,筆者は共謀罪法案(正式には「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」と云うらしい)について,何がどうなっているのか非常に分かりにくかったので,ここで採り上げることがなかった.少しは,最後に挙げるサイト等を拝読して理解したつもりだが,今でもまだ脳内は迷走状態である.
その中で,”◇美々・ログ◇”さんの採り上げておられた慶大・小林節教授の”やはり「共謀罪」は必要ではないか”と”Speak Easy 社会”さんの”共謀罪の採決日は?” がシンプルで分かりやすかったので,何が問題なのかが理解できた気がしている(筆者は脳みそが硬いので断言できない).これらから分かった大まかな論点は以下の5つ(最後の5.は個人的問題点).

1.この法案は”包括法”に属するらしい.
2.日本は国連の国際組織犯罪防止条約を批准しているので,日本をテロの温床としないために必要に迫られていること.
3.規制対象となる団体は共同の目的が重大な犯罪等を”実行”することにあるものに限定しており,運用上の留意事項として,憲法が保障する思想・良心の自由や団体の正当な活動を制限してはならないと明記していること.
4.国会がどんなに立派な法規としてこれを策定したとしても,その責任,詰まるところ運用は管轄外であって,最終的に司法による処罰に至らなくても構わないと覚悟しさえすれば,共謀の”疑い”だけで調査・捜査・逮捕することは可能である.すなわち,権力側(警察)の恣意的な運用・解釈が可能となる問題点を残していること.
5.公明党が何故か?賛成している(左巻き軍団が多く反対しているこの法案に限って不思議に同調していない危惧がある->考え過ぎか?).


1.については,すでに運用されている個人情報保護法もそれにあたるだろう.これはもうウンザリするくらいあらゆるところに適用されて,生活,仕事上に看過し得ない不便さを感じておられる方も多いのではないだろうか?(勿論,利点もある).包括法が不必要に運用され出すと4.にも絡むが,国民をある一定の方向に統制しうる強制力を持つようになるという懸念が拭えない.それが全てのものに一定の網を掛ける包括法の危険性であろう.
2.については,たとえ法案反対者であっても,これに対して純粋に反対する方はいないのではないだろうか.未然にテロが防止できるに越したことはない.問題はわが国の法案が,この大原則を拡大解釈するか否かという事である.これこそ,国連の要請に厳密かつミニマムラインで応えるだけで良いのではないか.果たして,採決をしようとしている現法案が以上に則っているのかという疑問が反対者にはあるわけだ.
そして,1,2に係る形で3,4が具体点として上ることになる.法案を好意的に観る方は3.を重視していることが主としてその賛成理由になろう.一方,4.が法案反対者の最大懸念事項であり,まさにあの治安維持法に近い運用がされるのではないかという危惧を持たれ得るわけだ.
ここで,人権擁護法案が問題になっていた時,主に左側の人間に多かったが,法を厳密に観ることが出来る専門家若しくはそれに準ずる方々は法理論に則って,この法案(人権擁護法)がさして危険なものではないと言っていたのを思いだした.その根拠は3.に属する考え方に派生したものだろう.これに対して,法案反対者(筆者も含む)は4.に類する事項を挙げて,特定勢力による恣意的運用の危険性を説いた.それがこの共謀罪法案に限っては,こうした法理優先者が結構口を噤っている不思議(殆どの左巻きが反対しているからだろうが・・).むしろ,法案の性格からくるのか,保守側が3.を根拠に賛成を述べる場合が多い.一応,人権擁護法の時と同じように立案主体が3.を言っているわけだから,原則に則れば賛成してくれないとおかしいような気もするが・・・,まぁ理由は分かってはいますがね.
5.については何故に?,きっと保守側の方々は挙げた理由をご理解いただいているはずなので,ペンディングにする.
拙い筆者の分析はここまでで,以下は筆者の考えです.

筆者も前出の小林教授とほぼ同じように考えている.所謂,総論賛成,各論反対の立場だ.しかしながら,現政権の姿勢から云って,そう上手くミニマムラインの方に皿が動くとは考えにくいのも事実だろう.今のままでは反対せざるを得ない.先の個人情報保護法案や男女共同参画法等を観ても分かるように,この種の法律というものは一旦運用され出すと,まるでそれが不変のもののように一人歩きをする危険性がある.法規は物理法則とは異なる.冒頭にスタートレックの1エピソードを紹介したのもそうした考えからだ.
あまりに法理に囚われて,法の大前提を忘れてもらっては困る.かといって,良からぬことを企てる奴らに対して,ある程度の法治主義による制限,監視が必要な社会になってしまったのも事実であるだろう.要は3.を死守しながら4.にならぬような節度ある運用が出来ればいいのだが,前例を観ると極めて先行きは暗いとしか言いようがない.
*やはり,共謀罪に関してはうまく纏まらないのでした.

~参考WEB及びブログ~

「共謀罪」って・・なんだ?
共謀罪反対 THE INCIDENTS (Alternative Version)
共同行動 ONLINE
日本国憲法擁護連合
エクソダス2005《脱米救国》国民運動
一刀両断 小林節
櫻井よしこブログ-”「歯止めはどうする、共謀罪」
三輪のレッドアラート-”反論風味作文を評じてみた”及び”そのコメント欄
帝国愁報-”第78号 「共謀罪≒冤罪」と言う図式”,”第80号 共謀罪の危険性
Speak Easy 社会-”共謀罪の採決日は?
◇美々・ログ◇-”共謀罪は必要?不必要?
コリアン・ザ・サード-”おい、あいつ殺そうぜ



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筆者には難しい共謀罪法案 from もののふのこころ
第80号 共謀罪の危険性 from 帝國愁報 2006/05/26 03:46 AM
先に刑事が共謀罪に反対している事はお伝えした。今度は使うかも知れないと指摘された、その公安に所属していた元検事もこれに異議を唱えている事実をお伝えしよう。
【転載歓迎】原爆の日一斉に鳴らそう 平和の鐘全国に広がる   札幌の若者が呼び掛け(北海道新聞) from エクソダス2005《脱米救国》国民運動 2006/05/26 11:34 AM
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行革推進関連5法案が成立してしまった from 奥田健次の教育改革ぶろぐろ部 2006/05/27 12:34 PM
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本稿はフリーランス・ルポライター風樹茂氏が<風樹茂のGET Japan>の「折々に書いたマスコミに載らない視点、載ることの出来ない話 」を収録した《時評》...
反論風味作文を評じてみた from 三輪のレッドアラート 2006/05/29 12:44 PM
おかしな輩からの反論を受けましたので、それに返答してみました。もう、ブサヨから保守がプロ奴隷と言われる理由がわかったような気がします。
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